Echo Show高齢者向け設定ガイド|離れた親と簡単ビデオ通話する方法

Echo Showで離れた親とビデオ通話するイメージ

離れて暮らす親と、もっと気軽に顔を見て話したい。

私がそう思って最初にやったのは、母にLINEのビデオ通話を教えることでした。でも、これがうまくいかなくて。電話口で「緑のボタンを押して」と言っても、返ってくるのは「どれ?」の繰り返し。帰省のたびに同じ説明をして、正直、少しうんざりしていました。そもそも「アプリを開いて」の時点でつまずくんです。

そんなときに知ったのがAmazon Echo Showでした。画面のついたスマートスピーカーです。いちばん助かったのは、親が何も操作しなくても、こちらから顔を見にいけること。母はコンセントに挿しておくだけ。私がスマホから「呼びかけ」をすれば、実家の画面が自動でつながります。

3年前に実家へ持って帰ってから、今では週に何度も母の顔を見て話すようになりました。この記事では、そのEcho Showを高齢の親向けにそろえて、設定して、実家に送り届けるまでを、私がやった順にそのまま書いていきます。

この記事でわかること

  • LINEを教えるより、なぜEcho Showのほうが親に向くのか
  • どの機種を選べばいいか(値段が変わって、選び方も変わりました)
  • 自宅で設定を済ませて実家に送る手順
  • つながらない・聞こえないときに、まず試すこと

LINEより親に向いている理由

「ビデオ通話ならLINEでいいのでは?」

そう思う方もいますよね。私も最初はそう考えて、母にLINEを教えようとして挫折した側です。

高齢の親にLINEのビデオ通話をしてもらうには、越える段差がいくつもあります。スマホを手元に置いておく、着信音に気づく、画面のロックを解く、アプリを開く、応答ボタンを押す。若い人には一瞬でも、機械が苦手な親には、一つひとつがつまずきポイントです。Echo Showにしてから、私はこの段差をほとんど気にせずに済むようになりました。

親が操作しなくても、こちらから顔を見にいける

ここで大きいのが「呼びかけ」という機能です。相手が応答ボタンを押さなくても、こちらから通話を始められる仕組みになっています。

LINEやSkypeは、相手が「応答」を押さないと始まりません。でも親は、着信に気づかなかったり、どのボタンかわからなかったりする。母も、私からのLINE電話に「気づかなかった」「どこを押すのかわからなかった」で出られないことがよくありました。

呼びかけなら、母は何もしなくていい。私がスマホのAlexaアプリで呼びかけると、実家のEcho Showが自動で応答して、画面に私が映ります。母は最初こそ「勝手につながるの?」と驚いていましたが、今では「電話より楽」と言っています。

コンセントに挿しっぱなしだから、充電も置き場所も気にしない

スマホやタブレットでの通話でよくあるのが、「充電が切れてた」「どこに置いたか忘れた」。母もこれで、何度も電話に出られませんでした。理由を聞くと、決まって「充電切れ」か「2階に置いてきた」。

Echo Showは、電源に挿して置きっぱなしにする機械です。充電を気にする必要がなく、いつも同じ場所にある。リビングのテーブルに置いておけば、こちらが呼びかけたときに確実につながります。

声だけでも操作できるので、母は「アレクサ、〇〇に電話して」と話しかけて、自分から私にかけてくることもあります。ボタンを探さなくていいのが、機械が苦手な母には合っていたようです。

LINEと並べてみる

項目 Echo Show LINE(スマホ)
相手の操作 いらない(呼びかけ) 応答ボタンを押す
充電 いらない(コンセント給電) 必要(切れると出られない)
操作 声だけでもできる 画面タッチが必要
置き場所 決まった場所(なくさない) 持ち歩き(置き忘れる)
画面 5.5〜15.6インチ スマホの画面

スマホを普段づかいできる親なら、LINEでも困りません。でも「アプリって何?」から始まる親には、Echo Showのほうがずっと使ってもらいやすい、というのが私の実感です。

機種の選び方

Echo Showは、画面サイズ違いで何種類かあります。どれを選ぶかで迷いますよね。

先に言っておくと、2025年の秋にラインナップと値段が大きく変わりました。以前は「Echo Show 8が1万円台でちょうどいい」と言えたのですが、新モデルになって値上がりし、選び方も変わっています。まず、現行の値段を並べます。

現行モデルと値段(2026年7月時点)

機種 画面 スピーカー 定価(税込) ひとこと
Echo Show 5 5.5型 モノラル 12,980円 いちばん小さく、いちばん安い
Echo Show 8 8.7型 ステレオ 34,980円 顔が大きく見え、音も聞き取りやすい
Echo Show 11 11型 ステレオ 39,980円 さらに大画面。画面は回らない
Echo Show 15 15.6型 ステレオ 47,980円 壁掛けの大型。テレビ寄り

※定価は2026年7月5日時点。Echo Showはセールで大きく下がり、過去には半額前後になった機種もあります(後述)。以前あった回転式のEcho Show 10は在庫限りで終息に向かっていて、後継のEcho Show 11に画面が回る機能はありません。「動き回る親を追いかけて映してくれる機種」を探していた方は、この点だけ注意してください。

予算優先ならEcho Show 5、見やすさ優先ならEcho Show 8

高齢の親のビデオ通話で効いてくるのは、画面の大きさと音の聞き取りやすさです。この2つで、5と8のどちらかを選べばだいたい足ります。11や15は大きく高く、通話が主目的ならオーバー気味です。

まず安く試したいなら、Echo Show 5(12,980円)。5.5インチと手のひらサイズで、値段もいちばん抑えられます。ただし画面が小さいぶん、視力が落ちてきた親には顔が見えにくいことがあります。音もモノラルなので、聞き取りづらいと感じる場面はあるかもしれません。「合わなかったら困るから、まずお試しで」という入口としては悪くない選択です。

顔をはっきり見たい、音も聞き取りやすくしたいなら、Echo Show 8(34,980円)。8.7インチで顔が大きく映り、ステレオスピーカーで声も届きやすい。視力や聴力が落ちてきた親には、こちらのほうが通話が快適です。正直、値上がりして3万円台になったのは痛いところですが、毎日顔を見て話す道具と考えると、私はこちらを選びます。私自身が使っているのもEcho Show 8です。

迷ったら、私は8をすすめます。ビデオ通話がメインなら、小さくて音の細い5より、見やすく聞きやすい8のほうが「顔を見て話せてよかった」と思える場面が多いからです。ただ、予算を先に考えたい、まず親の反応を見てから決めたい、という場合は5から始めても構いません。そこは家庭の事情で決めていいところだと思います。

設定前にそろえるもの

Echo Showを使うには、いくつか準備が要ります。買う前に確認しておくと、あとがスムーズです。

必要なもの

もの 補足
Echo Show本体 私のおすすめはEcho Show 8
実家のWi-Fi環境 光回線でも、モバイルWi-Fiでも可
Amazonアカウント 自分のアカウントでOK
自分のスマホ Alexaアプリを入れる

実家にWi-Fiがないとき

「実家にネットがないんだけど」という家は、少なくありません。うちの実家もそうでした。

その場合は、モバイルWi-Fiルーターで代用できます。工事がいらず、届いたその日から使えます。月額は数千円ほどのサービスが中心です。手順としては、自宅でEcho ShowとモバイルWi-Fiをセットで接続設定してしまい、そのまま実家に送る。親はコンセントに挿すだけで済みます。

光回線を新しく引く手もありますが、工事の立ち会いや日程の調整が必要で、そのぶん手間がかかります。まず試すだけなら、モバイルWi-Fiのほうが身軽です。

ひとつ気をつけたいのが、Wi-Fiの電波の強さ。呼びかけの画質は、実家の回線しだいで変わります。実際、Echo Show 8で親を見守っている方が、呼びかけると画質がとても悪いと書いていて、原因はたいてい回線側(ルーターの古さや電波の弱さ)でした(Yahoo!知恵袋)。顔色まで見て確かめたいなら、置き場所はルーターから遠すぎない場所にしておくと安心です。

アカウントは自分の? 親の?

設定にはAmazonアカウントが要ります。「親のアカウントを新しく作るべき? それとも自分ので済ませていい?」ここは、よく迷うところです。実際、こんな相談も上がっていました。

実家でアレクサを使用したいのですが、両親はAmazonのアカウントを持っていません。この場合、例えば私のAmazonアカウントでアレクサを設定した場合、何か不備が出ますか?私がAmazonで注文した物のお届け等がアレクサに表示されますよね?…

Yahoo!知恵袋

結論から言うと、自分のアカウントで設定するのがラクです。親にアカウントを作ってもらう必要がなく、呼びかけの設定もそのまま通ります。設定の変更も、離れた場所から自分のスマホでできます。

ただ、この相談の方が心配しているとおり、注意点もあります。自分のアカウントで設定すると、自分がAmazonで買ったものの配達通知が親のEcho Showに出たり、「アレクサ、荷物どこ?」で自分の配送状況が表示されたりします。見られて困るものがあるなら、通知をオフにするか、親専用のアカウントを別に作る手もあります。ビデオ通話が主目的なら、私は自分のアカウントで、特に困っていません。

もう一つ決めておきたいのが、「誰のスマホから操作するか」。エコーショーを夫のアカウントで登録したいけれど、妻のスマホから外出先で操作できるのか、という相談もありました(Yahoo!知恵袋)。同じアカウントでAlexaアプリを入れれば、複数のスマホから操作できます。家族の誰が呼びかけたり設定を変えたりするかを、最初に決めておくと、あとで迷いません。別々のアカウントのEcho Show同士だと直接つながらない、というつまずきもあるので、家族で使うならアカウントは揃えておくのが無難です。

自宅で設定して実家に送る手順

ここがこの記事の本題です。ポイントは、設定を全部自宅で終わらせてから実家に送ること。Wi-Fi接続もアカウントも自宅で済ませておけば、親はコンセントに挿すだけで使えます。

全体の流れ

  1. スマホにAlexaアプリを入れる
  2. Echo Show本体を自宅のWi-Fiにつないで初期設定する
  3. 「呼びかけ」をオンにする(親の同意を得てから)
  4. 実家のWi-Fi情報を登録する(モバイルWi-Fiならセットで設定)
  5. 実家に送る、または帰省時に持っていく
  6. 親はコンセントに挿すだけ

1. Alexaアプリを入れる

自分のスマホにAlexaアプリを入れます。

入れたら、自分のAmazonアカウントでログインします。

2. Echo Show本体を初期設定する

箱から出して電源を挿すと、初期設定が始まります。やることは画面の案内どおりで、だいたいこの順です。

  1. 言語で「日本語」を選ぶ
  2. 自宅のWi-Fiを選んでパスワードを入れる
  3. 自分のAmazonアカウントでログインする
  4. デバイス名を付ける(「お母さんのEcho」など、ひと目でわかる名前に)
  5. 案内に沿って初期設定を終える

ここではいったん自宅のWi-Fiにつなぎますが、あとで実家のWi-Fiに切り替えられるので大丈夫です。

Amazonで買うとき、注文画面に「デバイスをAmazonアカウントにリンクする」という選択肢が出ることがあります。これを選んでおくと、届いた時点でアカウントの紐付けが済んでいて、初期設定が少し短くなります。

3. 「呼びかけ」をオンにする

初期状態では、呼びかけはオフになっています。Alexaアプリの「デバイス」→ 対象のEcho Show →「コミュニケーション」から、呼びかけをオンにします。許可の範囲は、親のプライバシーを考えると「自分の家のデバイスのみ」にしておくと安心です。

ここで一つだけ、順番として大事なこと。呼びかけをオンにする前に、必ず親にひとこと伝えてください。呼びかけは親が操作しなくても画面がつながるぶん、黙って設定すると「なんで勝手に映るの」と驚かせてしまいます。私は母に、こう言いました。「私から電話するとき、ボタンを押さなくてもつながる設定にしていい? 最初の何秒かはぼやけて映るから、いきなり顔が出るわけじゃないよ」。このくらい具体的に伝えたら、母も「それならいいよ」とすんなりでした。

呼びかけの設定画面や、うまくつながらないときの直し方は、アレクサ「呼びかけ」機能の設定方法に画像つきでまとめています。ここでは「オンにして、親の同意をとる」まで押さえておけば十分です。

「そもそも、どう切り出せば親は嫌がらないの?」というところは、Echo Showで離れた親を見守る方法と見守りカメラを親が嫌がるときの対処法で詳しく書いています。

4. 送る前の最終チェック

実家に送る前に、ここだけ確認しておきます。

  • 呼びかけがオンになっているか
  • デバイス名がわかりやすいか
  • 音量は少し大きめにしてあるか(親には気持ち大きめが安心)
  • 自分のスマホから一度、呼びかけのテストができたか

モバイルWi-Fiを使うなら、その接続設定も自宅で済ませ、Echo Showとセットで送ります。既存の光回線を使うなら、帰省のときにWi-Fiを切り替えるか、切り替え手順を紙に書いて添えておきます。

送るときは、精密機器なので緩衝材でしっかり包みます。「コンセントに挿すだけでOK」「困ったら電話してね」くらいの短いメモを一枚入れておくと、受け取った親も身構えずにすみます。

つながらない・聞こえないときの対処

置いたあとに、「つながらない」「聞こえない」と親から連絡が来ることがあります。よくある2つと、まず試すことを書いておきます。

Wi-Fiにつながらない

画面に「インターネットに接続されていません」と出るときは、たいてい回線の一時的な不調です。まず試すのは再起動。電源を抜いて30秒待って、挿し直す。これだけで直ることが多いです。モバイルWi-Fiを使っているなら、ルーターのほうも同じように電源を入れ直します。

親が操作に自信がなくても、電話で「コンセントを抜いて、30秒待って、また挿して」と伝えるだけで、たいてい解決します。実際、呼びかけがうまくいかないときも、ルーターとEcho Showを再起動したら直った、という報告は多いです。通話まわりの不調は、まず再起動。そう覚えておくとラクです。

声が聞こえない・画面が暗い

音や明るさは、自分のスマホのAlexaアプリから直せます。親に操作を覚えてもらわなくても、こちらで調整できるので助かります。音量は「アレクサ、音量を8にして」と声でも変えられます(1〜10で設定)。画面の明るさも「アレクサ、画面を明るくして」で変わります。

うちで一度あったのが、私からは母の顔が見えるのに、母のほうから私の顔が見えない、という片方向の状態。片方向になる同じ症状は知恵袋にも相談が出ていました(Yahoo!知恵袋)。細かい設定のズレが原因のことが多く、こういうとき、実家側の操作は親には頼めません。私はAlexaアプリの通話まわりの設定を一つずつ見直したら、元に戻りました。呼びかけそのものがつながらないときの直し方は、アレクサ「呼びかけ」機能の設定方法の「つながらないとき」にまとめています。

まとめ|設定さえ済ませれば、あとは挿すだけ

設定さえ先に済ませてしまえば、親のやることはコンセントに挿すだけです。送って届けてもいいし、帰省のときに持っていってもいい。私は帰省の最終日に母のリビングへ据えて、その帰りの新幹線を降りたホームで、初めてスマホから呼びかけました。数秒の暗転のあと、画面に母が映って、「あら、もう繋がったの」と笑っている。ついさっき別れたばかりなのに、もう顔を見て話せる。それがうれしくて、あの日のことは今でも覚えています。

あらためて、この記事の要点はシンプルです。機種は、まず安く試すならEcho Show 5、顔をはっきり見て音も聞き取りやすくしたいならEcho Show 8。設定は自宅で済ませて送り、呼びかけは親にひとこと断ってからオンにする。これだけ押さえれば、機械が苦手な親とも、顔を見て話せるようになります。

私はEcho Showに変えてから、母との通話が週1回からほぼ毎日になりました。顔が見えると、声だけの電話より「今日は元気そう」「ちょっと疲れてるかな」がわかります。母も「顔が見えると嬉しい」「孫とも話せて楽しい」と言ってくれています。

値段のことだけ、最後にもう一度。Echo Showは定価で買うと安くはありませんが、Amazonのセールで大きく下がります。プライムデー(7月ごろ)、ブラックフライデー(11月ごろ)、初売り(1月ごろ)あたりが狙い目です。過去には半額前後まで下がった機種もあるので、急がないなら、この時期を待つ手もあります。

次の一歩

呼びかけをもっと使いこなす設定は、こちらにまとめています。

→ アレクサ「呼びかけ」機能の設定方法

「そもそも見守りとして使えるの?」「どう切り出せば親は受け取ってくれる?」が気になるなら、

→ Echo Showで離れた親を見守る方法

ビデオ通話は気が進まない、という親には、カメラを使わない見守りもあります。

→ カメラが嫌な親にはセンサー型見守りがおすすめ

→ 見守りはカメラとセンサーどっちがいい?