「親にiPadをプレゼントしたいけど、ちゃんと使ってもらえるかな…」
そんな不安を感じていませんか?
せっかく買っても、「難しくて使えない」と言われたり、そのまま引き出しの奥にしまわれてしまったら悲しいですよね。
私も母にタブレットを渡そうとしたとき、同じ不安がありました。機械が得意じゃない母が、本当に使いこなせるのか。かえって負担になってしまうんじゃないか、と。
でも実は、iPadは設定次第で高齢者でもグッと使いやすくなるんです。
この記事では、親にiPadを渡す前にやっておきたい設定を、順番に解説していきます。
この記事を読めば、次のことができるようになります。
- 文字を大きく見やすくする設定
- 誤操作を防ぐ設定
- ビデオ通話や写真共有の設定
「まだiPadを買うか迷っている」「iPadとAndroidどっちがいいかわからない」という方は、先に「高齢者にiPadとAndroidどっちがいい?」の記事をご覧ください。
渡す前にやっておくべき3つの準備
iPadの設定を始める前に、まずは「渡す前の準備」が大切です。
実は、iPadがうまく使えるかどうかは、渡す前の準備で9割決まると言っても過言ではありません。
Yahoo!知恵袋でも、こんな声がありました。
お母様が分からない時に相談しやすいキャリアのお店(家から近い、通院時に病院の近くにある)等で検討を始められたらいかがでしょうか
Yahoo!知恵袋
つまり、機種よりも「サポート体制」が重要ということ。
離れて暮らす親の場合、サポートするのは私たち子供です。だからこそ、子供側で管理しやすい状態にしておくことが大切なんです。
Apple IDは子供が管理する
iPadを使うにはApple IDが必要ですが、親用のApple IDは子供が作成・管理するのがおすすめです。
理由はシンプル。親がパスワードを忘れてしまっても、子供側で対応できるからです。
具体的には、次のようにしておきましょう。
- 親用に新しいApple IDを作成する(自分のIDを使い回さない)
- パスワードは子供が把握しておく(メモして保管)
- 2ファクタ認証の電話番号は子供のものにする(認証コードを受け取れるように)
こうしておけば、「Apple IDのパスワードがわからなくなった!」というときも、慌てずに対応できます。
使わないアプリはフォルダへ
iPadには最初からたくさんのアプリが入っています。株価、コンパス、ヒント、ファイル…。
でも、高齢の親がこれらを使うことはほとんどありませんよね。
使わないアプリはすべて「使わないアプリ」フォルダにまとめて、ホーム画面をシンプルにしましょう。
ポイントは、削除ではなくフォルダにまとめること。削除してしまうと、後で必要になったときに再インストールの手間がかかります。
理想は、ホーム画面を1ページに収めること。よく使うアプリだけが並んでいれば、「どれを押せばいいの?」という混乱を防げます。
クレジットカードは登録しない
Apple IDにクレジットカードを登録すると、App Storeでの購入やアプリ内課金が簡単にできてしまいます。
高齢の親の場合、誤ってタップして課金してしまうリスクがあるので、クレジットカードは登録しないのが安心です。
有料アプリが必要になったら、その都度子供側で対応すれば大丈夫です。
また、スクリーンタイムでApp内課金を制限しておくとより安心です。
- 「設定」→「スクリーンタイム」を開く
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- 「iTunesおよびApp Storeでの購入」をタップ
- 「App内課金」を「許可しない」に設定
見やすさの設定 - 文字を大きく、画面を明るく
準備ができたら、いよいよ設定に入ります。
まずは「見やすさ」の設定から。高齢者にとって、文字が小さくて読めないのは大きなストレスです。
Yahoo!知恵袋にも、50代の方からこんな声がありました。
最近では、まず小さい字を読むのが大変で疲れる。理解力が落ちていて1回読んだだけでは理解できない。
Yahoo!知恵袋
50代でもそうなのですから、70代・80代ならなおさらですよね。
iPadには、文字を見やすくする設定がいくつかあります。
文字サイズを大きくする
- 「設定」アプリを開く
- 「画面表示と明るさ」をタップ
- 「テキストサイズ」をタップ
- スライダーを右に動かして文字を大きくする
最大サイズにしても、アプリによっては小さく表示されることがあります。その場合は、次の「さらに大きな文字」も設定しましょう。
- 「設定」→「アクセシビリティ」を開く
- 「画面表示とテキストサイズ」をタップ
- 「さらに大きな文字」をONにする
- スライダーでサイズを調整
文字を太くする
文字サイズを大きくしただけでは、まだ読みにくいことがあります。文字を太くすると、さらに見やすくなります。
- 「設定」→「画面表示と明るさ」を開く
- 「文字を太くする」をONにする
これだけで、メニューやアプリ内の文字がくっきり表示されるようになります。
画面の明るさを調整する
iPadには「自動調整」機能がありますが、基本の明るさは少し明るめに設定しておくと見やすくなります。
- 「設定」→「画面表示と明るさ」を開く
- 「明るさ」のスライダーを右寄りに調整
- 「True Tone」はONのままでOK(目に優しい色味に自動調整)
True Toneは、周囲の光に合わせて画面の色味を自動調整する機能です。目が疲れにくくなるので、ONにしておくのがおすすめです。
誤操作防止の設定 - うっかりミスを防ぐ
高齢者がiPadを使っていると、「知らないうちにアプリが消えた」「変な画面になった」ということが起こりがちです。
これらは、設定で防げる「うっかり操作」です。
アプリの削除を禁止する
iPadでは、アプリを長押しするとアイコンが揺れて、削除できる状態になります。
高齢者の場合、意図せず長押ししてしまって、大事なアプリを消してしまうことがあります。
これを防ぐには、アプリの削除自体を禁止しておきましょう。
- 「設定」→「スクリーンタイム」を開く
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップしてONにする
- 「iTunesおよびApp Storeでの購入」をタップ
- 「Appの削除」を「許可しない」に設定
これで、長押ししてもアプリを削除できなくなります。
自動ロック時間を長めに設定
iPadは、一定時間操作しないと自動的に画面が暗くなってロックされます。
デフォルトでは2分に設定されていますが、高齢者にとっては短すぎることが多いです。
操作に時間がかかって、「あれ、画面が消えちゃった」と混乱してしまいます。
- 「設定」→「画面表示と明るさ」を開く
- 「自動ロック」をタップ
- 「5分」または「なし」に設定
「なし」にすると画面が消えなくなりますが、バッテリー消費が増えます。充電環境が整っているなら「なし」、心配なら「5分」がおすすめです。
シェイクで取り消しをOFF
iPadを振る(シェイクする)と、直前の操作を取り消せる機能があります。
便利な機能ですが、高齢者の場合は手が震えて意図せず発動してしまうことがあります。
突然「取り消しますか?」というダイアログが出てきて、混乱の原因になります。
- 「設定」→「アクセシビリティ」を開く
- 「タッチ」をタップ
- 「シェイクで取り消し」をOFFにする
手前に傾けてスリープ解除をOFF
iPadを持ち上げると、自動的に画面が点く機能があります。
これも便利な機能ですが、持ち上げるたびに画面が点いて混乱する原因になることがあります。
- 「設定」→「画面表示と明るさ」を開く
- 「手前に傾けてスリープ解除」をOFFにする
画面をつけるときは、電源ボタンかホームボタンを押す、というシンプルな操作に統一しておくと覚えやすいです。
つながる設定 - ビデオ通話と写真共有
iPadの本当の価値は、離れた家族とつながれることにあります。
せっかくiPadを渡すなら、ビデオ通話や写真共有ができるように設定しておきましょう。
FaceTimeを設定する
FaceTimeは、Apple製品同士で無料でビデオ通話ができるアプリです。
あなたや家族がiPhoneを使っているなら、FaceTimeでいつでも顔を見ながら話せるようになります。
- 「設定」→「FaceTime」を開く
- FaceTimeがONになっていることを確認
- 「FaceTime着信用の連絡先情報」に、親のApple IDのメールアドレスが表示されていればOK
設定ができたら、一度テスト通話をしてみましょう。親のiPadから自分のiPhoneにかけてみて、ちゃんとつながることを確認しておくと安心です。
連絡先に顔写真を登録する
FaceTimeで電話がかかってくると、画面に相手の名前が表示されます。
このとき、連絡先に顔写真を登録しておくと、「あ、〇〇から電話だ」とすぐにわかります。
- 「連絡先」アプリを開く
- 自分の連絡先をタップ
- 「編集」をタップ
- 写真の部分をタップして、顔写真を追加
文字だけだと「誰?」と不安になりますが、顔写真があれば安心して電話に出られますよね。
共有アルバムで孫の写真を送る
孫の写真を親に見せたい、というのはよくある願いです。
iCloudの共有アルバムを使えば、あなたがiPhoneで撮った写真を、親のiPadに自動で送ることができます。
【あなたのiPhoneでの設定】
- 「写真」アプリを開く
- 「アルバム」タブ→「+」→「新規共有アルバム」
- アルバム名をつけて「次へ」
- 親のApple ID(メールアドレス)を入力して「作成」
【親のiPadでの設定】
- 共有アルバムへの招待通知が届く
- 「参加」をタップ
- 「写真」アプリの「アルバム」に共有アルバムが表示される
これで、あなたが共有アルバムに写真を追加するたびに、親のiPadにも自動で反映されます。
渡すときのコツ - 一度に教えすぎない
設定が終わったら、いよいよ親にiPadを渡すときです。
ここで大切なのは、一度に教えすぎないこと。
Yahoo!知恵袋にも、こんな声がありました。
「ここを押したら動画だから、写真撮るときはこっちね」って教えても、5分後にはまた分からなくなってる
Yahoo!知恵袋
これは高齢者に限った話ではなく、新しいことを一度にたくさん覚えるのは誰でも難しいんです。
最初に教えるのは、次の3つだけで十分です。
- 電源の入れ方・切り方
- 画面のスワイプ(ロック解除)
- よく使うアプリを1つ開く(FaceTimeなど)
「15分でできる範囲」を目安に、少しずつ慣れてもらいましょう。
また、簡単な操作メモを作って一緒に渡すのも効果的です。
- FaceTimeで電話をかける方法
- 画面が暗くなったときの対処法
- 困ったときの連絡先(あなたの電話番号)
手書きでも、大きな文字で印刷したものでも大丈夫です。「わからなくなったらこれを見てね」と渡しておくと、親も安心できます。
教え方にイライラしてしまう…という方は、「親にスマホを教えるとイライラする時の対処法」も参考にしてみてください。
帰省のタイミングで設定する予定なら、「帰省時にやるべき親のスマホ設定リスト」もあわせてどうぞ。
まとめ - 準備すれば親もiPadを使いこなせる
この記事では、親にiPadを渡す前にやっておきたい設定を紹介しました。
設定チェックリスト
- Apple IDは子供が管理する
- 使わないアプリはフォルダにまとめる
- クレジットカードは登録しない
- 文字サイズを大きくする
- 文字を太くする
- アプリの削除を禁止する
- 自動ロックを5分以上にする
- シェイクで取り消しをOFFにする
- FaceTimeを設定する
- 連絡先に顔写真を登録する
すべての設定を完璧にする必要はありません。まずは「見やすさ」と「誤操作防止」の設定だけでも、使いやすさは大きく変わります。
親がiPadに慣れてきたら、少しずつ機能を追加していけばOKです。